休みたいならやめればいい

今更ですが

日本電産wiki


朝日新聞は、日本電産の2008年3月期決算発表に関する記事において、社長・永守が「休みたいならやめればいい」との持論を展開した、と報じた。この報道によれば、永森が「社員全員が休日返上で働く企業だから成長できるし給料も上がる。たっぷり休んで、結果的に会社が傾いて人員整理するのでは意味がない」と述べ、同社の成長の原動力が従業員の「ハードワーク」にあると説明したとされる。

この発言に対して、同年のメーデー中央大会で日本労働組合総連合会会長の高木剛は労働基準法の趣旨に反すると批判した。来賓として出席した厚生労働大臣舛添要一も、調査のうえで違反があれば厳正に処分することを約束するなど、話題を呼んだ。

しかし日本電産は4月28日、この社長発言について「そのような事実はなく、誠に遺憾に思っております」としたうえで、記者会見での社長発言の趣旨は、雇用安定確保を最重要視し、企業再建でも同方針で実績を上げてきた同社の経営理念を述べたものであると反論している。

要約すると「休みたいと思ったら退職するしかない組織の会社」が「雇用安定確保を最重要視している」という事になっちゃうのですが。
そもそも、
「社員全員が休日返上で働かなければ業績が上がらない会社」と「休みを取ると人員整理しなければいけない経営体制」は、どっちもダメでしょう。
ダメな会社が自分以外のダメな例を引き当てにして、「それよりマシ」っつっても。


・休みを取ると自主退職に追い込まれる会社(=人員整理を行わない、という事は、圧力をかけるという事)
・休みは取れるが、人員整理アリ。優秀な人間しか残らない会社


どっちが有意義か…?という問題ではなく、無能な人間は全社しか「選べない(有能な人間は後者でも残れる)
日本電産の社長のこの感覚が、まさしく「ワーキングプア」を生み出し、労働格差を生んでいる原因なんだろうな、と実感。
トップがこういう感覚だと、ダメになっていくだろうな。実際。

じゃあ、そういう会社を作ってきた団塊の世代がアホみたいに激務をこなしてきたかというと、そんな事はない。
むしろ、福利厚生や休日に関しては、今の社会よりずっと恵まれていた。

トップがダメなら、社員がトップを信用しないしか、手がない。
だから雇用は安定しない。継続しない。

じゃあ、日本電産の社員はみんなトップ信奉の、はたから見ると哀れな会社の犬なのか、っつーと、たぶんそうじゃない。
けど、日本電産××の子会社の社員は、信奉したくなくても、そうせざるを得ない。


強い立場が弱い立場を食い物にして成り立つ社会は、どこも同じなんだろうなぁ。
でも、そういうソロバンしかはじけない人間が買収しても、社員は離れていくだろ。普通。
(経営理念を押しつけなければ別だけど)
そうすると、金を出した価値を生み出した優秀な人間ほど、離れていく事になる。
ソロバンしか見えていない人間には、気付かない事実かもしれないけども。

こういうゆがんだ経営理念や体制を見直す勇気がなければ、どんどん腐っていくだけなんだよね。
上にいけばいくほど、現実は掌握できないのは当たり前なんだ。

そういう物を早く切り捨てるしか、改善はできないのかな。



そういや、うちの会社も
ハードワークで、仕事もグダグダ、プライベートもグダグダ、システムはボロボロ
客からは二度と顔みせんな!と言われた社員がおったのですが、
問題が泥沼になった時に会社側が
「休日返上、残業続きで頑張ってくれてるんだから…」
と言ってたのを思い出した。
その言葉、「客に」お前が言ってみろ!と言いたい。
無能な人間は、どんだけ時間さいてもできないし、
そのさいた時間は倍以上のマイナスとなって、本人じゃなくて他の社員へ。
はては他の社員の人件費が会社へツケとして返るんだけどな。

まあ、会社がアホな考え方で自ら潰れていくのは仕方がないし、
それはつぶさないといけない、のかもしれないよね。



日本電産の社員は休め!
そして、自分の会社を改善しろ!